水は異なもの粋なもの 23回「水の物理的性質(1)」
水について、
「水ほどありふれたものはない。しかし、水ほど不思議なものはない」
とよく言われます。その不思議さについて、
既に触れてきたことを含めていくつかお話しします。
まず、固体の氷が液体の水に浮かぶということです。
氷が水に浮かぶということは、それこそ日常よく目にして
当然のことのように思えますが、氷のほうが水よりも軽い、
つまり、比重が小さいということを意味しています。
液体を固体にするとグッと締まって比重が大きくなるのが一般的です。
しかし水は逆の現象を示します。
一般に、液体の体積は温度上昇とともに膨張するため、
その性質を利用して温度計の内部にはアルコールや水銀が使われています。
しかし、これに対して水は4℃で体積が最も小さくなります。
つまり、水は4℃を境にして温度を上げても下げても、体積が膨張してしまうのです。
仮に水を使った温度計を作ったとしたら、
4℃は1℃や2℃よりも低温だということになり、温度感覚は大混乱するでしょう。
もっとも、この温度計は0℃で凍ってしまい、使い物にならないでしょう。
さて、氷が水に浮かぶということは、海の生き物にとって
非常に重要な意味を持っています。それというのも、南極や北極、
アラスカなどの寒い冬を越して魚が生き延びられるということに
関連しているからです。
つまり、海の表面が凍っても海底までもが凍るわけではないので、
魚は凍死から免れるのです。
次回は水の物理的性質の中の水の融点、沸点の不思議についてお話しします。
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