「水は異なもの味なもの」 第7回 水の機能
水には実に多くの機能があります。
そのひとつとして、さまざまな物質を溶かす力があります。
水によく溶ける物質として、食塩、砂糖、アルコール、酢などがある一方、
油のように、水にほとんど溶けないものもあります。
水の分子内には電気的な偏りがあって、プラスの電荷の強い部分と、
マイナスの電荷の強い部分があります。このことを極性があるといいます。
食塩、すなわち塩化ナトリウムのように、水に混ぜるとイオンに分かれ、
電荷を持つイオン性物質は、水によく溶けます。
しかし、イオン性物質でなくても、分子内にカルボキシル基を持っている砂糖、
アルコールなどは、水によく溶けます。
デンプンは水にはあまり溶けず、お湯にはよく溶けているように見えます。
しかし、実際には溶けているのではなく、
お湯の中でデンプン分子が分散しているに過ぎません。
このような溶液をコロイドといいます。
コロイドには石鹸水、墨汁、牛乳などがあります。