「水は異なもの味なもの」第12回 地球上に存在する水(2)
今回は、前回に引き続き、地球上に存在している水についてお話ししたいと思います。
誕生したばかりの地球の表面温度は非常に高かったため、
海はなかったと考えられています。
やがて、地球の表面が冷えて、雨が降るようになりました。
降った雨は溜まって、地球に海をつくりました。そして、今から約38億年前、
一番初めの生命が海の中で発生しました。すなわち、地球生物の故郷は海なのです。
さて、人間の体や海水などの元素組成表をみてみると、
人間の組成は大気や地殻とはまったく異なり、むしろ海水の組成に近いといえます。
特に、胎児を育む羊水は、海水にそっくりです。
つまり、生物の故郷が海であることを示すものだといえます。
地球は水の惑星と呼ばれています。
その地球上にある14億km3近くある水のほとんどは海水で、淡水は2.5%です。
この淡水のうちの大部分は氷や氷河として存在していて、
水として存在する量は地球上の水の0.8%にすぎません。
そのうち、地下水ではない河川、湖沼などの利用しやすい「水資源」に限ると、
その量は約10万km3しかなく、全体の約0.01%という
ごくごく限られた量しかありません。
だからこそ、限りある水資源は汚さずに有効利用すべきものと思います。
次回からは、地球規模での水の循環について更新する予定です。